白内障が進行して、見えにくくなり生活に支障がでてくると手術が必要になります。手術は、局所麻酔で顕微鏡を使って行います。２mm程度の小さな切開で濁った水晶体を超音波手術装置で取り除き、眼内レンズを挿入する小切開白内障手術を日帰りで行っています。術後の見え方の質にこだわり、目にやさしい手術を心がけています。
眼帯も不要でその日のうちに視力の回復が見込まれるため、日常生活にすぐに戻っていただくことが可能です。

硝子体は、眼球の中にある、透明でゼリー状の組織のことを言います。硝子体が原因で網膜を引っ張ったり、炎症を起こしたり、濁ることで目にさまざまな疾患を引き起こします。
硝子体手術は、硝子体出血、網膜剥離、増殖硝子体網膜症、網膜前膜、黄斑円孔など硝子体と網膜が関連し進行した病気を治療するため、硝子体を切除して網膜を治療する手術です。
当院での硝子体手術は局所麻酔にて行い、白目に0.5㎜程度の創口を作り、そこから器具を眼内に挿入し、硝子体中の出血や混濁などを取り除き、網膜の原因疾患を治療します。25ゲージ小切開硝子体手術で広角眼底観察システムを用いて、合併症を起こさないよう工夫しています。

飛蚊症の眼底検査で網膜裂孔や網膜変性が発見された場合、網膜剥離への進行予防のために網膜光凝固を行います。
また、糖尿病網膜症や網膜出血に対しては、増殖網膜症へ進行して失明に至るのを予防するために網膜光凝固を行います。
緑内障で眼圧を下げたり、急性緑内障発作の治療や予防のためそれぞれのタイプに応じたレーザーを行っています。

「抗VEGF 抗体」という網膜の病気の原因となる新生血管の活動を抑える薬剤の投与を硝子体注射により行います。
この硝子体注射は、加齢黄斑変性の視力改善や進行抑制に現在最も効果のある治療とされています。
他には糖尿病網膜症や網膜静脈閉塞症に合併する黄斑浮腫で視力が低下している患者さんに対しても有効な治療です。
病態に応じて、最適な治療ができるよう検討しています。